これから家づくりをはじめる方に知っていただきたい豆知識や、日々のブログを随時発信していきます。
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熊本良いとこ♪
地震の被害のことを中心に書いてきましたが、市内の中心部などは地震の半年後ということもあり、ほぼ平常通りだと思われる賑わいでした。ところどころ、立ち入り禁止の張り紙のある建物も見受けられましたし、宿泊したホテルも玄関前が沈んだようで、復旧作業中でしたが、建物自体は大きな地震の半年後とは思えない様子でした。
実は熊本は実母の故郷です。現在叔母夫婦が天草市で,いとこたちの家族も熊本県内で暮らしています。
子供の頃から熊本の食べ物などは比較的なじみのあるものが多いのですが、なにせ前回熊本を訪れたのは・・・
40年前・・・遠いのよ。熊本は・・・。40年前に訪れた時は、天草周辺をまわっただけ・・・。記憶も定かではありません(^^;
なので、まぁ、初めて来たのとほとんど変わりません。
あまり時間の余裕もない中、2日目に熊本城と水前寺公園,3日目に阿蘇山と霊台橋を見て回りました。
水前寺公園は雨の中でしたが、とてもきれいな庭園でした。地震の被害がほとんど見受けられなかったので、この辺りはそんなに揺れなかったのかと思ったら、なんと震度6だったそうで、公園入口付近に立っていた灯篭や、公園内にある神社の鳥居が倒れたそうです。(撤去されていました)それでも建物や庭園は大きな被害のあとは見られませんでした。
阿蘇山は火口付近までは行けず(結構遠いのと、噴火していたのでどこまで近づけるかわからなかったので)阿蘇らしい草原の風景が見えるところまで行って引き返しました(残念・・・)
美里町の霊台橋(レイダイバシ)
この石積みの橋が倒壊しなかったことに感動・・・。実は写真右側の奥(写っていませんが)は崩れた部分があり、石屋さんが補修作業中でした。
熊本は西洋工法技術の影響を受けないで明治初期までに架設されたアーチ式 石橋、いわゆる『眼鏡橋』のメッカだそうで、いくつもの石橋があります。この橋は江戸時代の石造単一アーチ橋としては日本一の大きさだそうです。川のエメラルドグリーンによく映えてきれいな橋です。
日本の建築ってすごいなぁと思った3日間でもありました。震度6のあとでも、街中が壊滅的ということもなく、熊本市内の繁華街などは、一生懸命探さないと地震の痕跡が見つけられないほどでした。他国で同規模の地震が起きるとかなりひどい状態になってしまうことがあり、ニュースなどで原形をとどめていない建物を見ると、日本は地震に鍛えられてきた国なんだなとも思います。
霊台橋に向かう道中では、屋根の「棟瓦のみ」が落ちている家をたくさん見ました。私が熊本に行く前日に鳥取で震度6弱の地震がありましたが、鳥取でも棟瓦が落ちた建物が多かったですね。美しい日本の瓦屋根ですが、地震に対しては工夫が必要なのかもしれません。棟瓦のみが落ちた建物があった場所の震度がはっきりとはわかりませんが、かなりの揺れでも日本の建物は持ちこたえるんだなと思いました。
それを考えると、益城町の現場は本当に物凄い揺れ方だったんですね。自分が住み暮らしている場所が地震でどんな揺れ方をするのかは、地震が来てみないとわかりません。ひどい揺れ方をしても、命を守れるように,建物によって人命が奪われることの無いように、慎重に、しっかりとした設計をしていかなければいけません。
2017/01/12