これから家づくりをはじめる方に知っていただきたい豆知識や、日々のブログを随時発信していきます。
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3月のあれこれ(3) 講習会
3月11日 日曜日 講習会に参加しました。
東日本大震災からちょうど7年目のこの日、講習会の内容も
「安価な耐震改修工法講習会」
ということで、建築士をはじめ建築に携わる人たちが集まっての講習会でした。
講習会はまず、震災で亡くなった方に黙とうをささげることから始まりました。
7年前のこの日、私は自宅にいて突然ふわりふわりという感じの大きな横揺れを感じ、「この揺れ方は遠方で大きな地震だ!」と思い、慌ててテレビを付けて情報を集めました。その後の激烈な被害状況に自然の力の大きさに対して人間があまりにも無力であること、又、建築士として自分が何をしなければならないのかを深く深く考えることにもなりました。
この地方も、大きな地震が予想されています。地震は必ずやってきます。地球上の物理現象ですから、起こらない訳はないのです。
「その時」に命を失わないために必要な事の一つが、建物の耐震補強なのです。
ちょうどこの日は名古屋ウィメンズマラソンの当日で、講習会の会場もマラソンのコースである伏見通沿いの鯱城ホールでした。天気にも恵まれ、楽しそうに走ったり歩いたりしている人たちを見ながら、もう7年もたったんだなぁと時間の過ぎる速さに改めて驚いてしまいました。
肝心の講習会の内容ですが、文字通り耐震改修工事を安価に行うための工法の紹介です。
この講習会は平成20年から続いており、今回で10回目。ですが、私は初めての参加でした。
新しい工法がどんどん追加されており、「耐震補強の手引き」の冊子は随分な厚みです。(上の写真のピンク色の冊子です。)
耐震診断を行い結果を依頼者に報告に伺うと、概算で出ている金額にほとんどの方が驚いてしまい、補強工事を諦めてしまいます。
ただ、行政が行っている耐震診断の方法は、あくまでも一般診断であり、詳細な診断ではないため、全体に数値は厳しい方向に出ます。その厳しい数値をざっくりの概算で予算を出すので、余計に金額が大きくなる訳です。
詳細な診断を行い、最低限の補強で効果が得られるような設計を行い、それを安価な工法で施工すれば、そこまでの金額にはなりません。
より多くの、築年数が古い住宅を地震に強くしたい!住んでいる方の命が守られるように、逃げる時間的な猶予が出来るように、耐震改修を進めていかなければなりません。
講習会の内容はとても興味深く勉強になるものでしたが、私自身が非常に体調が悪く、残念ながらあまり集中して聞くことが出来ませんでした。現在、冊子を見ながらじっくり確認中・・・。
国の政策として、ストック住宅の活用が進められています。これから中古住宅の売買が活発になり、耐震補強も需要が高まりそうです。安価に耐震補強を行うことは、建物の耐震化を進める上で絶対に必要な要素です。
今現在ちょっと古い家に住んでいる方も、これから中古住宅の購入を考えておられる方も、リフォームと同時に耐震補強を是非お考えください!リフォーム済の物件を買われるのであれば「耐震補強は済んでいますか?」と問い合わせをしてみてください。
2018/03/22